一般的に女性の薄毛で多いのは、ホルモンバランスの変化による薄毛です。
最近になって女性のおでこの辺りからハゲてしまうタイプの薄毛が発見・研究されています。
その名もFrontal fibrosing alopecia。
日本語名はまだ正式に決まってないようです。
なので一応、前頭部繊維化性脱毛症(FFA)と呼んでおきます。
初期のハゲかたが円形脱毛症に似ているため、
病院で最初に処方されるのは外用ステロイド剤になると思います。
ただ、このステロイド剤が全く効かないという場合、
このFrontal fibrosing alopecia(前頭部繊維化性脱毛症)を疑ったほうがいいかもしれません。
Frontal fibrosing alopecia(前頭部繊維化性脱毛症)とは?
この薄毛のタイプは、女性で見られます。
それも閉経後に多いようです。
ただ、まれに閉経前の女性や男性でも起こります。
FFAの患者355人中
49人(13.8%)が閉経前の女性
12人(3.4%)が男性
だったという報告もあります。
参考元:Frontal fibrosing alopeciaの研究1
他にもFFAの患者の80%が閉経後の女性だったというデータもありますから、
参考元:Frontal fibrosing alopeciaの研究2
このタイプの薄毛の8割が閉経後の女性というのは正しそうです。
Frontal fibrosing alopecia(前頭部繊維化性脱毛症)の特徴は?
ハゲかたとしては、おでこから側頭部にかけて(赤い領域)、
後方に向かって帯状にハゲていくことが特徴です。
ハゲていく過程で、赤い斑点ができる確率が73%あります。
ハゲた場所の皮膚がテカテカ光るような皮膚になるのも特徴の一つです。
この薄毛の場合、65%の人で
・ ムズムズする
・ 痛みがある
・ 焼けるような感覚がある
といった患部の自覚症状があるようです。
人によっては髪の毛だけでなく、眉毛も抜けてしまうこともあります。
355人中131人の患者(37%)で重度の脱毛状態だという報告があります。
参考元:Frontal fibrosing alopeciaの研究1
<超重要ポイント>
ハゲた後にテカテカと光るような皮膚になってしまうと、
そこに毛を生やすことは非常に難しくなってしまいます。
早めの治療が重要です。
Frontal fibrosing alopecia(前頭部繊維化性脱毛症)の原因は?
今のところ不明です。
Frontal fibrosing alopecia(前頭部繊維化性脱毛症)の治療方法は?
外用薬
ステロイド剤(トリアムシノロン)
97%で効果あり。31%の人が治療を終了できるほど改善したという報告があります。
参考元:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24738979
内服薬
男性ホルモン抑制剤(フィナステリド、デュタステリド)
ステロイド剤が効かないことがほとんどだという報告もあります。
参考元:Frontal fibrosing alopeciaの報告
そのため、海外では男性ホルモン抑制剤のフィナステリドやデュタステリドを使用した治療を行うことがあるようです。
残念ながら、日本ではフィナステリドやデュタステリドを女性に使用することは認められていないため、
相当理解のあるお医者さんしか処方してくれないと思います。
認められていない理由は、フィナステリドやデュタステリドは胎児の発育異常を起こしてしまうためです。
当然、私も閉経前の女性が使用することは反対です。
絶対にやめてください。
FFAのまとめ
このFrontal fibrosing alopecia(前頭部繊維化性脱毛症)は閉経後の女性に多い薄毛のため、
閉経後の女性がフィナステリドやデュタステリドを使用するのであれば大きな問題はないと思いますが、
本当にあなたがこのレアな、
Frontal fibrosing alopecia(前頭部繊維化性脱毛症)であるかどうか、
お医者さんに診断してもらうことが一番重要です!
この記事の内容に当てはまっているあなた、お医者さんに診てもらいましょう。