女性の薄毛は様々な種類がありますが、
正しい育毛や対処をすれば、本当に改善できない薄毛は少ないです。
そのためにも、まずは
それぞれの薄毛の原理を知りましょう。
原理を知ればその対処がわかるからです。
Contents
女性の薄毛の種類
大きく分けて6種類です。
女性型脱毛症(FPHL)
円形脱毛症(小規模)
成長期脱毛
抜毛症
牽引性(けんいんせい)脱毛症
連珠毛(れんじゅもう)
それぞれの原理を見ていきましょう。
「あれー、この中になさそうなんだけど…」
というあなた、
あなたはきっと女性型脱毛症です。
女性型脱毛症(FPHL:Female Pattern Hair Loss)
女性型脱毛症は色々な原因の薄毛をまとめた呼び方です。
そのため色々な原理で薄毛が起こっています。
ざっとまとめると、
・ 妊娠・薬など(休止期脱毛)
・ 男性ホルモン(女性男性ホルモン性脱毛症(FAGA))
・ ストレス(円形脱毛症(広い範囲で起こるもの))
・ 遺伝子の影響(瘢痕性脱毛症、急性エリテマトーデス)
・ 甲状腺の異常(甲状腺機能低下症または甲状腺機能亢進症)
・ 腎障害(様々な要因がある)
・ 梅毒(性交渉)
・ 放射線(治療)
・ 悪性腫瘍(遺伝や生活習慣)
です。
ね?いっぱいあるでしょ?
妊娠・薬など(休止期脱毛)
妊娠や薬の影響で、
毛包(毛根とその周りの細胞)のヘアサイクルが、
休止期になり成長期へ進まない状態になります。
→ヘアサイクルって何?
女性男性ホルモン性脱毛症(FAGA)
男性ホルモンのジヒドロテストステロンがヘアサイクルを乱してしまいます。
ジヒドロテストステロンが毛根に働くと、
ヘアサイクルの成長期が短くなり、
休止期でいる時間が長くなります。
→ヘアサイクルって何?
その結果、髪の毛の生えていない毛穴が増えてしまい、
薄毛になります。
さらにくわしく男性ホルモン性脱毛症について
知りたいあなたにはこちらの記事がオススメです。
→めっちゃわかる!男性ホルモン性脱毛症とは?
ストレス(円形脱毛症(広い範囲で起こるもの))
ストレスが原因で自己免疫疾患(免疫の異常)になってしまうと、
本来、自分以外の細菌などを攻撃する免疫(細胞や抗体)が
自分の毛根の細胞を攻撃してしまいます。
その結果、髪の毛が成長しなくなってしまいます。
遺伝子の影響(瘢痕性脱毛症、急性エリテマトーデス)
遺伝子の影響で脱毛してしまう場合、
なかなか原因の特定すら難しいのが現状です。
全身性の病気にかかっている可能性もありますから、
第一に考えて頂きたいのが病院で診てもらうことです。
この薄毛の特徴としては、
毛の抜けた場所がツルツルピカピカテカテカと光るような肌になってしまうことです。
瘢痕性脱毛症でもよく起こるものは外傷(怪我)によるものです。
怪我をした場所は皮膚がピカピカ(テカテカ)と光るような状態の皮膚になってしまうと
髪の毛が生えてこなくなってしまいます。
瘢痕性脱毛症の一種である前頭部繊維化脱毛症(frontal fibrosing alopecia)は
炎症反応なども一緒に起こることで抜け毛が起こった領域の皮膚が
テカテカ(ピカピカ)と光るような状態の皮膚になってしまい、
髪の毛が生えてこなくなってしまいます。
前頭部繊維化脱毛症(frontal fibrosing alopecia)について
さらにくわしく知りたいあなたは、こちらの記事がオススメです。
→女性の前頭部繊維化性脱毛症(Frontal fibrosing alopecia)とは?2
脱毛を引き起こすタイプのエリテマトーデスは、皮膚エリテマトーデスと呼ばれます。
原因は免疫の異常(自分を攻撃する抗体が異常に沢山作られる)と考えられていますが、
女性で圧倒的に多く見られることから、女性ホルモンの影響も疑われています。
脱毛が起こったままで放っておくと瘢痕(ピカピカ肌)ができてしまい、
髪の毛が生えてこなくなってしまいます。
そのため、できるだけ早い時期に治療することが必要です。
紫外線(日光)に当たると悪化することがあるため、
帽子、日傘、遮光クリームなどの使用をオススメします。
甲状腺の異常(甲状腺機能低下症または甲状腺機能亢進症)
甲状腺は甲状腺ホルモンを作る首のあたりにある器官です。
甲状腺ホルモンはヘアサイクルに影響しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1901552
甲状腺機能低下症は40才前後で多く見られる病気です。
甲状腺の機能が低下すると甲状腺ホルモンが足りなくなり、
髪の毛が抜けてしまいます。
また、毛が抜ける以外に
・ 寒さを感じやすい
・ 肌が乾燥する
・ 太りやすくなる
・ むくみがよく出る
・ 気だるさがある
といった症状が出るため、
目安にするといいでしょう。
逆に甲状腺機能亢進症で甲状腺が異常に活発になっても
髪の毛が抜けてしまいます。
甲状腺機能亢進症は20代で多く見られる病気です。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24498824
甲状腺機能亢進症の初期症状として、
まつげや髪の毛の脱落があります。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12021655
上の報告では頭髪はパッチ状に頭部の一部で脱毛しています。
腎障害(様々な要因がある)
梅毒(性交渉)
放射線(治療)
悪性腫瘍(遺伝や生活習慣)
一般的には頭部の中央部からツムジにかけて広範囲に薄くなります。
最初に髪の分け目が広くなることで気がつきます。
円形脱毛症(alopecia areata)
成長期脱毛(anagen effuvium)
成長期脱毛症は毒性のある物質や強い薬の副作用などによって
成長期の毛包が抜け落ちてしまう脱毛症です。
抗がん剤を始め、ネズミよけの薬や殺虫剤、潰瘍性大腸炎などの薬によって起こることがあります。
一般的には頭部全域で薄くなる傾向にあります。